全てのプレイはここから始まる。最も基礎的かつ重要なスキル:スペーシング
「一流のアスリートを解放するにはペースとスペースが必要なんだ」
引用:佐々木クリス「NBAバスケ超分析 語りたくなる50の新常識」
スペーシングとは
オフェンス時に選手同士が一定の距離感を保つことをスペーシングといいます。
一般的なスペーシングの考え方は多くの解説サイトやyoutebe動画がありますのでぜひ検索してみてください。この記事では、2Kに特化したスペーシングの考え方を解説します。スペーシングを習得すれば劇的にチームプレイがうまくなります。
NBA2Kにおけるスペーシングの考え方
NBA2K(2K23時点)ではスペーシングを最大化すること(5人全員が常に最大限に離れた位置を確保し続けること)、特にボールハンドラーとのスペーシングにおいてはあらゆる局面において最重視すべき基本になります。※必ずしも5outをする必要はありません
この考え方は実際のバスケットボールの試合とは異なるものです。2Kはリアルなバスケットボールゲームですが、ゲームとして振る舞いがプログラムされている以上、実際のバスケットボールとは別物として考えるべきです。
なぜ2Kではスペーシングが大切なのか
実際のバスケットボール以上に2Kではスペーシングが大切である理由は以下の通りです。
- 2Kではマークマンとの距離とシュートチェック率が相関する。
- ゲーム画面でコート全体を俯瞰できるためヘルプディフェンスしやすい
- デフェンスが能力値としてビルドに割り当てられているので常に一定のデフェンス効果を発揮できる
2Kではマークマンとの距離とディフェンス能力値でシュートチェック率が計算されています。ディフェンス時の死角がほぼないため対策するには、チェックが間に合わない距離を確保することが最も効果的です。これは逆にいうとスペーシングを最大化すること=シュート成功率を上げることと同義と言えます。
NBA 2Kに最適化したスペーシングの考え方
▽スペーシング概要図
次に実際に2Kに特化したスペーシングの考え方を説明します。
- コートを6分割法で区分けします。選手を中心とした半径2〜3mの円(ペイントエリアと同じくらいの大きさ)を描きこの領域が味方と被らないように動きます。磁石が反発するがごとくお互い距離を保ちながら移動ましょう。基本的には1つのエリアに2人以上被らないように動きます。
- ボールハンドラーは左右にドライブできるだけの空間は絶対に開けます。(ゴールとハンドラーの間に立たない・近づかない)
- ボールハンドラーの動きを常に優先して、ハンドラーに合わせて動きます。カットやスクリーンなどはハンドラーの動きが止まったときに行いましょう。必ずしもPGではなく、そのときボールを持っているプレイヤーに合わせることが重要です。
▽2K画面でのスペーシングイメージ図
・実際の動き方
▽適切なスペーシングの実現方法
スペーシングの考え方や言葉は知っていても、いざ実際にゲームをプレイするとどのように動いたらいいかよく分からないという方は多いのではないでしょうか。実際の動き方のコツを教えます。
①【スペーシングは5人が連動するスライドパズル】
- 6分割したコートはスライドパズルを動かすイメージで移動します。すなわち自分だけではなくコート上の味方5人の位置が連動して(1つの動きが1個ずつ繋がって)やっと全体のパズルが動くのです。上図では12番と15番は空いているスペースである右下の枠に移動することができますが、それ以外のパズルは身動きできない状態です。自身の周辺のスペースがない場合は、「その場にとどまって動かない」ことも重要になります。必ず自分の周囲の味方が"移動した後"、もしくは"オフェンスが落ち着いた後"に移動しましょう。逆にスペースが空いていたとしても激しく動き回ってしまうと、味方がその動きに対応できず、味方が動ける領域が潰れてしまいます。複数人が同時に動くことも避けるべきです。ハンドラーも動きを把握できずパスを出しにくくなります。強いチームはスペースを最大化して、最小限しか動かないものです。コート上の5人全員がスペーシングの概念を理解する必要があります。
②【状況判断は自動車の車間距離と同じ】
- 次にスペーシングの状況判断の方法を説明します。ずばりスペーシングは自動車の車間距離と同じです。自動車を運転するときは必ず車間距離を確保します。車間距離がなければ衝突事故を起こしますし、恐ろしくてとてもスピードを出すことはできないはずです。2Kでも全く同じで、衝突事故が起きなかったとしても車間距離を詰めること自体がNGになります。ペイントへのカットも同様ですが、こればかりは味方と被ってしまうことがたまにあります。その時は落ち着いてコーナーなどの空いている場所に切り替えましょう。自分が味方選手に近づくということは自分のマークマンも味方選手に近づいてしまう(敵がヘルプディフェンスしやすくなる)ということを覚えておきましょう。
・味方に近づいてもいいケース
スペーシングを最大化することが最も重要であると繰り返し述べてきましたが、以下のようなケースでは味方に近づいてもOKです。ただしハンドラーの動きが止まったタイミングを見極めるようにしましょう。
- スクリーンセットするとき
- セットプレイをするとき
- ハンドオフでボールを受け渡すとき
- ハンドラーのスペースを確保するためにオフボールの味方に近づくとき
■Q&A
Q.結局5OUTしないといけないのでしょうか
A.チームのスペーシングの精度が高くないうちは5OUTすべきと考えます。5OUTはシンプルで分かりやすいため再現性が高いからです。ただし5人全員がスペーシングを高い精度で実行できるようになれば5OUTでなくともコート上のスペースが確保できるようになります。(これができるようになるとパスバスケがめちゃくちゃ楽しくなります)
5OUTについてはこちらの記事もぜひご参照ください。
Q.3Pのないビルドの場合はどうすればいいでしょうか。
A.上記と同様に、こちらもチームとして未成熟のうちはたとえ3ptが打てなくても、3ptラインの外にいる頻度を上げるべきと考えます。3ptが打てないデメリットよりも味方のスペースを奪うデメリットの方が大きいからです。ショートコーナーやエルボーを活用して少しずつ活動領域を狭めることをおすすめします。ペイントでボールをもらいたいときはうまくゲームのリズムを観察してスペースが空くタイミングを見極めましょう。